かすかべ時遊帳

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「大和文化会・第1回例会」聴講の報告

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4月13日(土)、2019年度・第1回の「大和文化会」例会を聴講に行ってきました。

 

「大和文化会」は近鉄グループが奈良の歴史や文化を紹介する目的で作った会員制の組織で、東京(中央区・中央会館・銀座ブロッサム)で、例会(講演会)が年10回開催されています。その他「公開講座」もあります。東京に居ながらにして奈良のことが学べるので、6年前からほとんど欠かさず毎回聴講しています。

今回は、今年度の第1回目。

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会場は「中央会館・銀座ブロッサム」

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開会前に飛鳥の紹介ビデオが

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演題は、『古代における女帝の即位と退位』

講師は、歴史地理学者で奈良県立図書情報館長(奈良市)の千田  稔(せんだ・みのる)氏

 

内容は、推古天皇、皇極天皇、斉明天皇(皇極天皇の重祚)、持統天皇、元明天皇、元正天皇、孝謙天皇、称徳天皇(孝謙天皇の重祚)の6人の女帝の内、今回は、推古天皇、皇極天皇、斉明天皇(皇極天皇の重祚)そして持統天皇の3人の女帝の即位と退位についての講演。

 

女性初の天皇と言われる推古天皇。講師の千田氏は、女帝のモデルについて(あくまで仮説とした上で)、「卑弥呼と男弟」を例にあげ、権威と権力の分離という形で推古天皇は女性初の天皇になった。

すなわち、推古天皇は権威として国をまとめ、厩戸皇子(聖徳太子)、蘇我馬子は権力として国を治める。この推古天皇、厩戸皇子(聖徳太子)、蘇我馬子の3者の関係あってこそ、国が一つにまとまった、と仰っていました。

また、権威と権力の分離は、江戸時代の天皇と将軍の関係、さらに現代の象徴天皇制にも通ずるものがあるとも。

 

皇極天皇・斉明天皇については、蘇我氏の専横と滅亡、「乙巳の変」から「大化の改新」。そして、重祚した斉明天皇が造営工事を好み、「狂心(たぶれこころ)の渠(みぞ)」と誹りを受けながらも、香具山の西から石上山に至る運河を造営、さらに「亀型石造物」に見える道教の影響などを指摘されました。

 

そして、持統天皇  

持統天皇は天武天皇の皇后でしたが、天武天皇薨去のあと、3年間の称制を経て天皇に即位。二つある諡号の一つは、高天原広野姫天皇

特に、この高天原と言う概念は、『古事記』では重要な概念とされていますが、『日本書紀』では本文にはなく、ただ「一書に」と記されるのみ。

 高天の原とは「天」のことを表す言葉ですが、この場合、「高貴」「高」の意味を冠した「天」を指す。つまり「気高い天」のことと解される。そして、諡号にこの高天原がつく持統天皇は、延べ34回も吉野に行幸している。その意味は謎とされてきたが、吉野宮から見える広野(広野千軒跡は青根ケ峯の山腹辺りで、元の水分神社跡の下方一帯)、そこに「高天原」を見ていたのでは、ないか。そして、その意味が諡号に表れている。さらに、そのことは、後に編纂される『古事記』の概念に影響を与えたと考えられる。そう解釈すると歴代天皇最多の34回に及ぶ吉野行幸の謎も理解できるのではないか、と仰っていました。

講師は、高天原はヤマト発祥の地として考える、いわゆる「地上説」の立場をとってるのでしょうか? わかりません。

そして、これが講師が一番言いたかったことなのではないか、と思いました(と勝手に解釈)。 

 

以上、3人の女帝について講師独自の視点からの講演で、教科書では知り得ないことも多く、古代史の面白さをあらためて実感しました。

 

帰りはいつも通り、銀座から東京メトロ日比谷線で、とその前に、銀座駅の地下にこんな銅像がありました。

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地下鉄の父 早川徳次像 朝倉文夫作

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氏は明治14年山梨県に生まれ

帝都高速度交通営団の前身である東京地下鉄道株式会社を創設、幾多の困難を克服 昭和2年12月30日アジアで初の地下鉄 浅草〜上野間2.2キロを開業させ 引き続いて銀座へ新橋へとレールを伸ばし、今日に見る地下鉄時代の礎を築きました。

「東京地下鉄道株式会社」

東京地下鉄道株式会社(とうきょうちかてつどう)とは、現在の東京地下鉄(東京メトロ)銀座線浅草 - 新橋間に当たる路線を建設し、また軌道(路面電車・城東軌道線、西武軌道線)や乗合バス(青バス、ユーランバス)を経営していた鉄道事業者である。

1920年(大正9年)8月、「地下鉄の父」と呼ばれた早川徳次によって設立された。日本初の地下鉄路線を建設した会社として知られ、現在の東京地下鉄(東京メトロ)のルーツともいえる。

引用:(『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』2019年3月14(木)12:01 UTC 、URL:https://ja.wikipedia.org/)

なお、作者の朝倉文夫は「東洋のロダン」と呼ばれた明治から昭和の著名な彫刻家(彫塑家)。早稲田大学、国会議事堂にある大隈重信像も朝倉文夫の作品。

 

今まで何回も銀座駅を利用していましたが、全く気づきませんでした。何事にも歴史があるのですね(実感)。でも地上に設置はできないのでしょうね。